ソニーエアボード
ウチの寝室にはテレビがない。以前は置いていたが、寝る前はあまり見なかった。 それよりも台所から見たいという話になって、居間の台所から見えるところに移設した。 ちなみに寝室も台所も居間も6畳。狭い。
子供が生まれて、寝室にいる機会が増えた妻は、寝室にもやっぱりテレビが欲しいという。 気持ちは分かるが、子供用の布団を敷くとテレビを置く場所はなくなってしまう。
そこで、「ほら、21世紀らしくなってきたでショ。」とかいいながら液晶テレビを買おうと思った。 でもブラウン管のテレビに比べると相当高い。うーん、液晶ねぇ。21世紀らしいのは分かるけど、うーん。 と悩んでいるところにあることを思い出した。
ソニーのエアボードという製品がある。 ベースステーションで受信してMPEG2エンコードし、無線で飛ばして液晶画面で見るというもの。 ブラウザ、メーラーも搭載し、インターネットが出来る! というやつである。
でもそれは 56kbps のモデムを搭載し、電話線でプロバイダにつなぐのである。 電話を使えば電話代がかかる。 そんなの使えねーと思っていたのだが、最近、ブロードバンド対応のが出ることが発表された。 ブロードバンド対応の真意は Ethernet の口があるということ。 常時接続でNATルータを使っている環境にはピッタリな仕様だ。
あーそれ欲しい! 子供をあやしながらテレビを見る。子供をあやしながらネットサーフィンも出来る! どうよ>妻。
妻は快諾。ソニースタイルで注文! 8月17日の受注開始と同時に注文した。 9月1日発売なのだが、ソニースタイルでは8月下旬に届くらしい。 確かに注文したらお届け日が8月下旬となっていた。
そして届いたのが8月31日。確かに8月下旬ですが・・・。
インプレッション
届いた翌朝、最初に見た映像が歌舞伎町雑居ビルの火事だった
まず最初に思ったこと。
「MPEG-1じゃないっすかコレ。」
はっきり言ってブロックノイズが目立ち過ぎ。字幕があるこころで、その背景が動くと字幕が読めなくなる。 背景が動いてなくても、ブロックノイズが明らかに分かる。圧縮しすぎのJPEG画像のよう。 まあそんなことは店頭で見れば明らかでしょう。店頭で調査せずに買った私が悪うございます。
次。ブラウザ。ブラウザ部分はACESSのNetFrontである。 まあ少ないメモリと遅いCPUでよく動いているものだと感心するのだが、やはりIEにはかなわない。 そもそもウィンドウが1個しかないので、別窓が開くコンテンツは表示できない。 i-mode向けのページは楽勝だけど、寂しすぎる。
あと、やはりCPUは遅い。複雑なテーブルをレンダリングするのが遅いし、JPEGの展開も遅い。 Webグループウェア・サイボウズのスケジュールで30人ぐらいの週間スケジュールを表示させると テーブルのレンダリングだけで10秒ぐらいかかる。 よくできているなぁと思ったのは Yahoo の各種ページ。メールとか株価とか。 シンプルなHTMLで書いてあり、それでいて使いやすい。 エアボードで閲覧したことで、「Webの本質が分かっている」との認識をさらに強められた。
メールはまあ普通のメーラーだと思う。メーリングリストに入ったりすると破綻しそうだが、 メル友とのやり取りだったらまあ使えるんじゃないでしょうか。基本機能のポテンシャルは PostPetレベルといったところか。使い込んでないから分からないけど。
メモリスティックにメールのデータを入れられる。 このメモリスティックを挿したらボク用、こっちは妻用、とかそうゆう使い方ができる。 本体にももちろんデータを入れることができ、そっちはパスワードによる保護が可能。 うちにあまったメモリスティックがあったので試してみた。今は、このメモリスティックはボク用、 本体のメモリはパスワードで保護して妻用、という運用形態。 ここら辺の仕組みは非常にソニーらしくて好感が持てる。 メモリスティックであるというところがソニーらしすぎて嫌いな方もいらっしゃるかもしれませんが。
このメモリスティックのデータをPCでも相互運用できるようにならないかな。簡単そうだと思うけど。
その他。苦情。
・起動時間が遅い
あったまってないブラウン管があったまるまでの時間とそう変わらないが、どうも手ごたえが無いので一瞬不安になる。 スイッチを押したのと同時に何か光るとかファンが回るとかビープ音が鳴るとかして欲しい。 それとトリガは離したときじゃなくて押したときにして欲しいところ。
・起動時の音がうるさい。
起動時にサウンドが流れるのだが、音の大きさがメインボリュームと連動していない。作りこみのマズサを感じさせられる。 OFFにすることも出来ない。出来るかもしれないがメニューをサラサラっと探して出来ないのであれば出来ないのと同等。
・ファンがうるさい。
CPUやMPEGデコードエンジンを積んでいるので仕方の無いことかも知れないが、ファンが付いている。 AV機器としてみた場合、PS2並にうるさい。
・電池が持たない。
標準添付のリチウムイオン電池は詐欺に近い。大きいが軽い。大容量バッテリと同じ大きさっぽい。 それなのにセルが3分の1しか入っていないっぽい。 テレビの視聴可能時間は40分。結局、ACアダプタを買うことになった。
・ボタンレイアウト
本体上部にいくつかボタンがあるが、使いにくい。寝っ転がりながら見ているとその上部の部分は見えない領域。 音量とかのボタンがあるのだが、上から覗き込まないとボタンの場所がわからない。 テプラでインデックスを貼ってやる! かっこ悪いけど実用性を重視だ!
・音が悪い。
スピーカーが小さいので音が悪い。まあ、大きさを考えればあきらめられる範囲。
まあいろいろ書きましたが、好きだからイジメているという感じです。 いつでもどこでもインターネットとテレビ、ってのはこれから時代のライフスタイルにはピッタリなんじゃないでしょうか。